古くから、冬至にはかぼちゃを食べる習慣があります。小豆と一緒に煮た「いとこ煮」を、特に、「冬至かぼちゃ」と呼んでいる地域もあるそうです。
「いとこ煮」とは、福島、新潟、山形、香川などの各県にみられる郷土料理。アズキとともに野菜などを煮たもの。その起源は古く、1643年(寛永20)版の『料理物語』のなかに、「あずき、ごぼう、いも、だいこん、豆腐、焼栗(やきぐり)、くわいなどを入れ、中みそにてよし、かようにおいおいに入れ申すによりいとこ煮か」と解説されているそうです。
ところで、「小豆」と「かぼちゃ」とがいとこ同士とは、とても思えないのですが、どういう意味なのかというと、『料理物語』に「おいおいに入れ申すによりいとこ煮か」とあります。これは、煮えにくいものから追々煮ていくという意味です。「おいおい」は「甥甥」ですから、すなわち「従兄弟(いとこ)」ということのようです。
いずれにしても、この「冬至かぼちゃ」のレシピを検索してみると、上記のように小豆とかぼちゃの煮物のようなのですが、私にはぴんと来ません。
なぜなら、私が住む十勝地方で「冬至かぼちゃ」というと、「お汁粉」の餅の代わりに「かぼちゃ」又は「かぼちゃ団子」を入れたものをいうのです。
決して、煮物ではありません。かぼちゃは別に塩味で煮るのです。それを、汁粉に入れます。汁粉の甘味とかぼちゃの塩味が、なまら美味いんでないかい。
どうです、今年は十勝風「冬至かぼちゃ」、作ってみませんか?
したっけ。
